皆さんは、ご自身の夢をコントロールできますか?
わたしの周りにもひとり、夢を操れる方がいます。
彼女に聞くと「イヤーな上司を、夢で殴ったらスッキリしたわ〜」などど、愉快に話しをしてくれました。一種のストレス発散法なのだとか。
何かをしている夢を見ているとき、その人の脳波には実際にその行為を行なっているときと同じ反応が起きる、と専門家のラバージ博士は言います。
レム睡眠中、「外の世界とつながっていないとはいえ、脳は完全な覚醒状態で機能している。走り幅跳びをしている夢を見ると、脳はまるで実際にジャンプしたときと同じような反応を起こす」と。
ラバージ博士は明晰夢を見られる人の心と身体の関係を研究中で、夢をコントロールできれば健康増進にもつながると考えています。
夢を見ているときでも覚醒していて、さらにその夢の展開をコントロールできる、そんな夢のことを「明晰夢」(ルシッド・ドリーム)と呼びます。
ラバージ博士は明晰夢を見られる人の心と身体の関係を研究中で、夢をコントロールできれば健康増進にもつながると考えています。
「夢を使って治療効果を高める、その方法が見つかることをわれわれは100%確信している。なぜならレム睡眠中は、心と身体との間にきわめて強い つながりがあるからだ」。
夢が病気を治す力については現段階ではまだ推測の域を脱していないとしながらも、明晰夢を見られることが健康の回復に役立ったと思われる人の事例もいくつか報告されていると、ラバージ博士は述べています。
明晰夢の利用に向けた研究は、そのほとんどがまだごく初期の段階に過ぎないと博士は言います。
「主に研究してきたのは、(明晰夢の)状態に到達する方法だ」。明晰夢を他のどんな目的に利用するにせよ、まずは簡単に明晰夢を見られる方法を見出さなければ、その実用化は難しいからです。
たとえばチベットの仏教僧たちは、はるか1000年以上の昔から熱心な明晰夢の実践者として知られています。彼らは長い年月にわたって瞑想修行に打ち込 んで技法を磨いています。しかし、われわれ普通の人間にとっては、夢のコントロール方法を習得することはピアノの演奏を習うのに等しいのです。つまり、簡単にできてしまう人もいますが、そうでない人もいるのです。
「だが、20年前に比べればずいぶん楽になった。あのころは技法など何一つ開発されていなかったのだから」とラバージ博士は語ります。
技術の発達で、夢で病気を治す科学的根拠が示される日も近いかもしれませんね。
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