2011年7月31日日曜日

お昼寝はとり方次第〜効用と弊害


お昼ごはんを食べると必ず眠くなる方、多いのではありませんか?

午後のこの眠気は、昼ごはんを食べるから起こるわけではなく、ごはんを食べなくても起こる眠気ということが分かっています。

人間には、眠気の波が一日に2回訪れます。1回は明け方に大きなピークが来ます。そしてもう1回は、午後2時くらい。大きなピークのおおよそ半分程度の小さなピークが来ます。

皆さんは、人間の本来備わっている「眠気のリズム」によって、眠気を感じているのです。ご存知でしたか?

さて、わたしたち睡眠改善インストラクターは、寝不足が続いている方たちに、この眠気の波を活用してとる「午後の短い仮眠」をおすすめしています。

効果を左右するポイントは、次の2つ。1)タイミング と 2)時間 です。

1)有効なタイミング
 A)午前10時から正午くらいまで=予防的仮眠
   午後の眠気をやりすごすために、その前に眠ってしまう方法
 B)午後1時から午後3時くらいまで=補償的仮眠
   午後の眠気を利用して眠る方法
 どちらの方法でも、毎日同じ時刻に習慣化されると、効率よく眠れるようになります。

2)時間
 A)20分以内
   若い方や寝不足の方は、20分以上眠ってしまうと深い眠りに入ってしまうため、
   その後の活動に支障をきたしますから早めに切り上げましょう。
 B)30分以内
   50〜60代くらいの方は、深い眠りに入るのに若干時間がかかりますから、
   30分程度であれば問題ありません。
 C)90分程度
   かなり寝不足の方に限っては、眠りの1サイクル(90分)を目安にとりましょう。
   眠りが浅くなった時に起きることがポイントです。
   
3)姿勢
 日中の仮眠については、「深く眠らない」ことがポイントになるので、
 できれば横にならずに、リクライニングチェアなどで眠るのがコツです。
 横になってしまうと、血圧が下がり、深い眠りに落ちやすくなってしまうのです。

お子さんのお昼寝を気にされるお母様方も増えていますが、
昼と夜の区別をお子様が自然とつけられるように、明るいお部屋でお昼寝をさせてあげましょう。
また、眠くないという子に、無理にお昼寝をさせる必要はないといわれています。
逆にお子さんが午前中に眠くて活気が少ないようなら、午後早めの時間にお昼寝をとらせてあげてください。

最後に、夕方以降の仮眠や長時間の仮眠は、かえって夜の本睡眠に悪影響を及ぼしかねません。
仮眠はタイミングと時間を守り、適切にとりましょう!

 
健康なねむりは、健康な身体や脳、精神をつくってくれます。「ねむりスタイル研究所」では、眠りを楽しむさまざまな快眠アイテムをご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。


2011年7月17日日曜日

夏本番! 夏バテを予防する快眠術(2)



さて、前回はエアコンの活用術についてお伝えしましたが、今回は夏の寝具の工夫についてお話ししたいと思います。

眠っている間は冬でもコップ一杯の汗をかく(不感蒸泄・ふかんじょうせつ)といわれていますが、夏は一晩に400CC程度の汗をかく方もいらっしゃるようです。

しかし、この汗、実は首の後ろから後頭部にかけて、全身の半分くらいの量をかくといわれています。つまり、多い人はコップ一杯の汗を枕の上でかいているということになります。

毎日、その多量の汗が枕にしみ込んでいくと思うとぞっとしますね。

昔からある「そばがら」の枕。私も昔は、このそばがら枕を使っていました。

今でも実家へ帰ると使用しますが、抜群の吸湿性とあのカサカサという涼しげな音、かための感触はこの時期に最適な枕だと思います。

しかし、マンションへ引っ越してからは屋内の密閉性が高いため、虫の発生を気にして使用をやめてしまいました。

そばがらのような天然素材は、この時期メンテナンスを怠るとよい使用感が損なわれてしまいます。快適な状態に保つためには、夜間に吸った水分を日中に蒸発させなければなりません。こまめにメンテナンスができないという方には、お勧めできないのが残念です。

メンテナンスがこまめにできない方向けの素材はというと、
「パイプ」や「ビーンズ」という、通気性に優れた、手軽に洗える素材でしょうか。
吸湿性はないので、より快適に使うにはタオル地のピローケースなど、吸湿性のよいカバーと組み合わせることがポイントです。

皆さんは、枕を洗う習慣はありますか?
夏には上掛けをかえるだけでなく、夏専用の枕をご用意されてはいかがでしょう。

健康なねむりは、健康な身体や脳、精神をつくってくれます。「ねむりスタイル研究所」では、眠りを楽しむさまざまな快眠アイテムをご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。


2011年7月3日日曜日

夏本番! 夏バテを予防する快眠術(1)



いよいよ、寝苦しい季節になってまいりましたね。
この季節、多くの方が眠りに悩むので、さまざまなメディアでも「眠り」についての話題が取り上げられます。

さて、先日「エアコンを使わないでぐっすり眠る方法を教えてほしい。」
そんな話がありました。
最近は省エネ策として、クールビズのように、エアコンをなるべく高い温度に設定するオフィスも増えていますが、その気温でしっかりと集中してお仕事できていますか?

睡眠は、体温と密接な関係があるということは、これまでにもお話ししてまいりましたが、夏はこれが、ぐっすりねむれるかどうかの”鍵”になります。

人間は28度を超えてしまうと、体温調節機能が正常に働かなくなってしまうといいます。
実際、深く眠るためには、眠る前から体温を徐々に下げていかなければならないのですが、これが、30℃近いもしくは30℃を超える熱帯夜で、さらに湿度が高い状態になると、熱放散ができなくなり、体温は下がらなくなってしまうのです。

エコを考えることは重要ですが、そのために、健康を奪われてしまうのは問題です。
しっかり眠れないと、夏バテに悩まされることにもなりますし、熱中症になる可能性もあるのです。

ということで、28℃を上回るような夜には、効果的にエアコンを使うことをおすすめします。

ポイント1)日中から、寝室の温度を上げない工夫をしよう。

 エアコンを使うとしても最小限に抑えたいですね。
 遮光カーテンを使って、日光をなるべく寝室に入れない。
 とくにベッドなどに日が当たらないように工夫しましょう。

ポイント2)帰宅したら、一気に寝室を冷やしましょう。

 押し入れやクローゼットを開けて、
 エアコンと扇風機を併用するとスピーディーに冷やすことができます。

ポイント3)眠る時には、26℃湿度60%程度に保ちましょう。
 
 エアコンの風が身体に直接あたらないようにウィングの向きを工夫して、
 風量も弱に設定します。
 扇風機をお持ちであれば、壁に向けて空気を循環させるように使うとよいでしょう。
 

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